政府が殺人を正当化するためにFacebookを利用している
2020年11月02日
https://gigazine.net/news/20201102-philippines-fake-news-facebook-death/
フェイクニュースが政治の世界をねじ曲げていることはかねてから危険視されてきましたが、フィリピンでは「Facebookが政府による殺人」を正当化するために利用されていると指摘されています。
人がFacebookで「危険人物」とウソの情報をばらまかれ殺害されるまでの流れをジャーナリストのピーター・ゲスト氏がつづっています。
・2020年8月17日、人権擁護のNGO組織「カラパタン」のメンバーが銃撃され死亡、犯人は逃走中
・「カラパタン」のメンバーが殺害されるのは13人目
・殺害された13人は同様のパターンをたどっている。まずウソの情報が流され、「テロリスト」「共産党同調者」として大衆に注意を呼びかけるポスターやフライヤーが配られる。さらにウソが親政府のSNSアカウントを通じて増幅されます。このような道筋をたどった後、ターゲットとなった人物は逮捕されるか、アルバレス氏のように殺害される
・ドゥテルテ大統領のもと、フィリピン政府はこのようにFacebookなどのSNSを利用して「政府の敵」に対する根拠のない主張を流し続け、一方で政府の成功について誇張あるいは虚偽のニュースを広めているといわれています
・「麻薬戦争に疑問を持つ人はみんなFacebookで攻撃されたので、人々は黙るようになりました。人々が殺害されることが黙認されると、今度は『人を殺してもいいのだ』というプロパガンダの種がまかれます。このようなことをフィリピン人たちが受け入れるとは思ってもいなかったのですが、事実として起こったのです」とレッサ氏は述べています。公式にはドゥテルテ大統領が政権を握って以来、警察によって5500人が殺害されたことになっていますが、実際には自警団によって2万7000人が殺害されたと推測されているとのことです。
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