
日本人のコロナ死者数が異常に少ない理由を友人の哲学者のアドリアンが説明した。もちろんエビデンスもない説だけど、妙に納得させられるところがあった。フランス人と日本人の死者の比率は二百倍あった。なぜ?
今日の日記です。https://t.co/zoveNRwyCN
— 辻仁成 (@TsujiHitonari) May 3, 2020
「だから、言っただろ、みんなまだ何も知らないんだよ。今日、ルモンドで日本についての長い記事が出ていた。
なぜ、日本人は死者数が少ないのか、という記事だ。
マスク、握手しない風習、もともと人との接触を持たない人間関係、インフルエンザの時期には気を付ける国民的気質、綺麗好きなど、に所以すると書いてあった。
ま、目新しい記事じゃない。言いつくされた情報だった。でも、俺は違う見解を持ってる」
「違う見解?」
「ああ。ツジ、日本の死者数は500人くらいだろ、人口は1憶2千万人だっけ?韓国は人口5千万人で250人くらいだ。
中国は人口が14億で、死者数4500人程度ということになってる。
これ、よく考えて見ろ、同じ比率なんだよ。
人口に対する死者数は中国、日本、韓国は同じってことだ。
中国が嘘をついているという奴が欧米人には多いけど、俺はこういう理由で、この数字はそれほど間違えてはないと思ってるんだ、今のところ。
そもそも日本の死者数はそこまで大きく誤魔化せない。
肺炎で死んだ人の中に多くのコロナ陽性患者が紛れているかもしれないが、千人以上も紛れているか?
日本政府がコントロールしているという人もいるかもしれないが、さすがに500人と5000人では違い過ぎる。
フランスの死者は2万4千人を超えてる。これはどう考えてもおかしい。
BCGを接種した人間は罹りずらいという説を日本人は信じているようだけど、それもあるかもしれない。お前は接種したか?」
ぼくは頷いた。
「そうか、それは安心材料だ」
ぼくはこっそり、中国と日本と韓国の人口と死者数の比率を計算し、それと欧米のをさらに比較してみた。
たしかにアドリアンの説には一理ある。
「ツジ、日本の比率とフランスの比率で比べるとぴったし二百倍の差があることになる。
もし、フランスが日本と同じ比率で死者が出たとする。
そしたら240人しか死んでないことになるんだよ。
つまりヨーロッパはアジアの二百倍死んでるんだ。
つまり俺の結論はアジア人はコロナに強い。白人は逆に弱いということだ」
記事引用元(全文はこちら)
滞仏日記「欧米に比べ日本人のコロナ犠牲者が圧倒的に少ない理由」 Posted on 2020/05/04
辻 仁成 作家 パリ
https://www.designstoriesinc.com/jinsei/daily-535/
コメント